教皇による祈りの世界ネットワーク(PWPN)

 教皇による祈りの世界ネットワーク(PWPN)は、生活のすべてを神にささげ、祈りと黙想によって日々の生活を整え、毎日を心豊かに送るために、教皇庁が世界中で展開している運動です。

 一日の始まりのときに、神と、そして出会う人々に、きょうのあなたをささげる習慣は、19世紀にフランスで始まりました。神はあらゆるものを価値あるものとして受け入れてくださり、たとえ私は取るに足らないつまらないものだと思う時、たとえば悲しみや痛み、失敗、挫折の時も、あるいは恵みをいただいた時、たとえば喜びや実りの時も、私のすべてを世界の人々の救いのために役立たせてくださいます。これは、全人類に対する神の愛の象徴としての、イエスのみ心の業です。ですから、自分の仕事や奉仕、生活のすべてを神にささげるように勧められ、「祈祷の使徒」という運動として続けられてきました。

 この運動のもう一つの特徴は、全世界のキリスト者が、同じ意向をもって祈っていることです。教皇が月ごとの意向を掲げ、私たちを祈りへと招いています。そして日本では、司教協議会も月ごとの意向を掲げています。ともに心を重ねて祈ることで、世界のいたるところにいる兄弟姉妹の喜びと希望、痛みと苦悩に寄り添うことができるのです。

 このような歩みを経て「祈祷の使徒」は再創造され、教皇フランシスコによって2016年に教皇庁の運動として位置づけられ、「教皇祈りのネットワーク:正式には「教皇による祈りの世界ネットワーク:Pope’s Worldwide Prayer Network:PWPN」と呼ぶようになりました。

 そして、教皇ご自身が意向について毎月第1金曜日にビデオレターで直接語りかけるプログラム(教皇のビデオ)も始まり、世界中で視聴されています。2020年からは日本語の字幕も付けられています。「カトリックジャパンニュース」には、その月の意向の解説が掲載されています。

PWPNの祈りで生活を整えるために

 朝の目覚めとともに、心の中で、きょう一日を神の望みのうちに過ごすことができるように願いながら、「きょうをささげる祈り」を唱えます。そして次に、月ごとに示される2つの意向、つまり、「教皇の意向」と「日本の教会の意向」を、その意味をかみしめながら読みます。

 また、週ごとに、毎日をどのような気持ちで過ごしたらよいかのヒントが毎週金曜日に更新されます。このヒントを読んで、意向が示す方向を深めてください。

 朝の目覚めに「ささげ」た一日を、その日を閉じる前に、ていねいに振り返ることも、キリスト者としての生活を整える上で、とても役に立ちます。その日の出来事を、神に報告しながら、どのような気持ちだったかを、味わいなおします。そして、出会った人々、そして神に、「ありがとう」と感謝をささげ、「ごめんなさい」と至らなさや罪を詫びて、どうぞ明日も私とともに歩んでください、「よろしくおねがいします」と心の中で語りかけて、一日を閉じます。

 「日々ささげる祈り」は、PWPNの祈りです。また、「自分をささげる祈り」と「アニマ・クリスティ」は、聖イグナツィオ・デ・ロヨラの祈りです。世界中のキリスト者と心を合わせて、日々を神にささげて過ごしてまいりましょう。

 なお、この霊性を深めるために、ローマ教皇庁の「教皇による祈りの世界ネットワーク」から刊行された『使徒の心でイエスと歩む道』が翻訳され、冊子として刊行されていますので、ぜひ参考にしてください。霊性センター「せせらぎ」では、日常生活を送りながら12週間でこの冊子に紹介されている「心の道の9つのステップ」を身につけるためのプログラムも開催されています。

きょうをささげる祈り

主イエスよ
きょう一日の祈りと働き
喜びと苦しみのすべてを
教皇と日本の教会の意向に合わせて
おささげします

母なるマリアよ
このささげものが
イエスのみ心にかなうものとなるよう
とりなしてください

日々ささげる祈り

いつくしみ深い父よ、
あなたがともにいてくださることを
わたしは知っています。
新しい一日を始めるにあたって、
改めて、わたしの心を
御子イエスのみ心のそばに置いてください。

イエスは自らをわたしのためにささげ、
ご聖体のうちにわたしのもとに来てくださいます。
聖霊がわたしをあなたの友、また使徒にし、
あなたのいつくしみのミッションに
参与するものにしてくださいますように。

この祈りの世界ネットワークに携わる
兄弟姉妹と心を合わせて、
わたしの喜びと希望、働きと苦しみ、
わたしが持っているもの、わたしの存在をすべて、
あなたの御手にゆだねます。

聖母マリアとともに、
教会のミッションと、教皇の今月の意向に合わせて、
わたしのきょう一日をおささげします。
アーメン。

自分をささげる祈り(聖イグナツィオの祈り)

主よ、私の自由をあなたにささげます
私の記憶、知恵、意志を皆受け入れてください
私のものはすべて、あなたからのものです
今、すべてをあなたにささげ、み旨にゆだねます
私に、あなたの愛と恵みを与えてください
私はそれだけで満たされます
それ以上何も望みません

アニマ・クリスティ(キリストの魂)

キリストの魂、私を聖化し
キリストの体、私を救い
キリストの血、私を酔わせ
キリストの脇腹から流れ出た水、私を清め
キリストの受難、私を強めてください
いつくしみ深いイエスよ、私の祈りを聞き入れてください
あなたの傷のうちに私を包み
あなたから離れることのないようにしてください
悪魔のわなから私を守り
臨終の時に私を招き
みもとに引き寄せてください
すべての聖人とともに、いつまでもあなたを
ほめたたえることができますように
アーメン