2026年3月 1. 軍縮と武装解除
教皇は、昨年5月8日に選出された直後に、サンピエトロ大聖堂バルコニーに姿を現し、「あなたがたに平和があるように」と第一声を発せられた後、「これは復活されたキリストの平和です。それは武装しない平和、静かで、謙遜な、忍耐強い平和です」と語られました。
そして、教皇は今月の意向として「武装解除と平和」を掲げています。英語のテキストでは「For disarmament and peace」ですが、「disarmament」の訳語には「軍縮(軍備縮小)」と「武装解除」があり、日本のPWPNは「武装解除」のほうを選びました。英語の辞書を紐解けばどちらでもあるのですが、その意味は根本的に異なっています。
イエスは、完璧な平和主義を唱え、「剣をさやに納めなさい。剣を取る者は皆、剣で滅びる(マタイ26・52)」と言っておられます。ですから、軍備を縮小するのではなく、武装を解除すること、つまり持っている武器をすべて放棄することでしか、キリスト者としての disarmament にはなりえません。
この意向を祈るたびに、大きな心の痛みを覚えるでしょう。このコラムを皆さんが目にするとき、いったい世界はどのような紛争に発展しているのでしょうか。ロシアばかりでなくアメリカ合衆国も主権を侵害して武力行使を実施するに至りました。核武装についても、フランスが保有する核弾頭を増やすという方針を掲げました。世界の潮流は軍備拡大と捉えるべきでしょう。
だからこそ、私たちは世界中で心を合わせて、教皇の意向である「武装解除と平和」を日々祈ることがとても大切になります。すべての争いにおいて、イエスの望み通りに、「剣をさやに納め」て、一日も早く平和な日々が訪れますようにと、祈りをささげてまいりましょう。

