2026年2月 2. 難病に対する医療費助成

 2月11日は「世界病者の日」でした。聖ヨハネ・パウロ二世は1993年にルルドの聖母の記念日にあたるこの日を「世界病者の日」として定めました。それ以降、毎年教皇メッセージが発表されています。今年は「サマリア人のあわれみ――他者の苦しみを担うことで愛する」と題して、その冒頭では「わたしはこの機会に、病者をはじめとした困窮する人々、苦しむ人々に注意を向けるために、よいサマリア人の姿をあらためて提示したいと望みました。それは、愛のすばらしさとあわれみの社会的次元を再発見することにおいて、つねに現代的意味をもち、必要とされるからです」と述べられています。
https://www.cbcj.catholic.jp/2026/01/27/36448

 さて、今月の教皇の意向は「難病の子どもたち」で、子どもやその家族が「必要な医療と支援を受けることができるように」と心を合わせて祈るように、私たちを招いています。医学の進歩はまさに日進月歩で、難病に対する治療法や医薬品が次々と開発されていますが、その開発には莫大な費用がかかることも否めません。したがって、最新の医療は高額になる傾向が高く、しかも保険診療の対象となるまでは、費用の全額を負担することになります。

 日本では、国が指定する348疾病(2025年4月時点)の治療において、病状が一定程度以上の人または軽症でも高額な治療が継続する人を対象に、医療費の自己負担割合の軽減や上限額設定を行う制度として、指定難病の医療費助成制度があります。助成の内容ですが、まず、通常3割の自己負担割合が2割に軽減されます。また、所得に応じた上限額が設定され、さらに高額かつ長期の場合にはその上限額がさらに引き下げられます。18歳未満の子どもの難病の場合には、「小児慢性特定疾病」に対する医療費助成制度が適用されます。

 これらの制度を利用するには、難病指定医の診断を受けることが必要となりますが、どの医療機関で受診するかも含めて、まずは都道府県等の窓口に相談することから始まります。この制度については、政府広報オンラインで詳しく説明されています。
https://www.gov-online.go.jp/article/201412/entry-8884.html

 病人を世話する家庭は、医療ばかりでなく生活上のさまざまな困難に直面しています。通院の手段、通院中の家族の世話、看病や世話による収入の減少など、医療制度だけではフォローしきれない領域がまだまだあります。一人ひとりができる範囲で難病の子どもとその家族を支えていくことができるようにと、祈りをささげてまいりましょう。